尼崎散歩 2018.12②
関西のそれなりに大きな街にはほとんど必ずあると言っていい、役目を終えようとしている商店街。数えきれないシャッターに、往時の賑わいの残り香を探してみる。
3つの商店街で、開いている店は3つか4つ。昭和の息遣いを感じながら歩く。
戦後から高度成長期に全国の都市に作られた無数の商店街は、おそらくどこも似たような風景なのだと思う。しかしそれは、経済の衰退や人口の減少故なのかといえばそれも違う気がする。
40年ほど前、まる子と友三が手をつないで歩いていた頃のまま時間が止まっているかのよう。
おそらくは、店を守る人も買い物をする人も、その頃人のままなのではなかろうか。新しくできた町が、そのまま朽ちていく。すぐ近くに新しいマンションとショッピングモールが建てられる。使い捨てられる様こそがわが国の高度成長のカタチそのものではないかとふと思う。
それでも昭和のこの町は、まだ生きている。
Fujifilm X-Pro2 XF23mmf1.4